NECは9月14日、Linuxに関する特許を買い取り、無償で提供する米国の特許管理会社Open Invention Network(OIN)に出資すると発表した。Linuxの普及を促進し、Linux関連の特許権訴訟などを懸念する顧客企業の不安を払拭する。NECは、同社の米国現地法人であるNECコーポレーション・オブ・アメリカを通じて、今年10月にOINに出資。非常勤の取締役を一人派遣する。出資金額は明らかにしていない。

 OINは2005年11月、米IBM、米ノベル、オランダのロイヤル・フィリップス・エレクトロニクス、米レッドハット、ソニーの5社が出資して設立した。Linux関連の製品・技術開発を目的に、OINが管理する特許を企業や個人などに無償で提供している。

 NECは組み込み機器を含むLinux事業を、2005年度の約3100億円から、2008年度に約5700億円にする計画。OINの活動などをその下支えにする。