ロケーションフリー ベースステーション LF-PK20
ロケーションフリー ベースステーション LF-PK20
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左は従来方式、右はMPEG4 AVC方式。どちらも約200kbpsで送信された映像。MPEG4 AVC方式は細部がくっきりしている
左は従来方式、右はMPEG4 AVC方式。どちらも約200kbpsで送信された映像。MPEG4 AVC方式は細部がくっきりしている
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ロケーションフリー TVボックス LF-BOX1
ロケーションフリー TVボックス LF-BOX1
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参考展示されたロケーションフリー受信用の薄型テレビ。後ろは、浴室用のケース
参考展示されたロケーションフリー受信用の薄型テレビ。後ろは、浴室用のケース
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 ソニーは2006年9月6日、自宅のテレビ映像をインターネット経由で送信する「ロケーションフリー ベースステーション」の新製品を発表した(関連記事)。新しい動画圧縮方式を採用したことで、通信環境が悪くても、画質の劣化が防げるという。学習リモコン機能を搭載するなど、使い勝手も向上させた。テレビ向けの受信機「ロケーションフリー TVボックス」も発売する。

 ロケーションフリーは、家庭で受信したテレビ映像をインターネットに送信する変換アダプター。送信された映像データはパソコンや携帯ゲーム機で受信できる。DVDレコーダーに接続しておくと、受信側で遠隔操作してレコーダー内の映像を再生する機能も持っている。

 新製品では動画の圧縮形式であるMPEG4 AVC(H.264)に新たに対応。従来機種で採用していたMPEG4形式と比べて圧縮率は約2倍。遠距離で受信する場合などでは、数100kbps程度の転送レートになってしまうことがあるが、そのような低い転送レートでも画質の劣化を防げるという。家庭内で使う場合など、画質を優先する場合はMPEG2でも送信できる。

 学習リモコン機能を搭載することで、DVDレコーダーなど外部機器のリモコン信号を記憶させることができるようになった。これにより、遠隔操作でさまざまな機能が使えるようになるなど、使い勝手が向上した。家庭内LANの接続でも自由度が増した。従来は有線LANでつなぐ必要があったが、新製品では無線LAN経由でルーターと接続できるようになった。

 テレビで映像データを受信できるようにする「ロケーションフリー TVボックス」も発売する。リビングのDVDレコーダーに記録した映像を、書斎のテレビで楽しむといった使い方が考えられる。同社では、受信先の機器をさらに広げていく方針。薄型で持ち運びできるロケーションフリー受信用テレビは「年内には発売したい」(テレビ・ビデオ事業本部 LFX事業室 前田 悟室長)という。ほかにもWindows Mobile搭載の携帯機器への対応も進める。

 「ロケーションフリー ベースステーション LF-PK20」の価格は約3万3000円。パソコン用の受信ソフト「LFA-PC20」が約2000円。発売日は10月20日。「ロケーションフリー TVボックス LF-BOX1」が約2万3000円。発売日は10月27日。