日本ヒューレット・パッカード(HP)は9月6日、効率のよい運用管理を実現するための製品コンセプト「Active CMDB」と、それに基づく製品計画を発表した。「運用管理の効率化を支援することで、変化にすばやく適応できる企業『アダプティブ・エンタープライズ』を実現していただきたい」とソフトウェア統括本部の河口雄一郎ソフトウェア・マーケティング部長は語る。

 今回発表したActive CMDBは、情報システムの運用管理基準「ITIL(IT Infrastructure Library)」で定められた、「CMDB(Configuration Management Database」の概念をHP流に拡大したもの。通常のCMDBでは、システムを構成するハード、ソフトの情報や障害履歴や作業履歴など、効率よい運用に必要な情報を一元管理する。Active CMDBではこれらの情報に加え、現状分析のレポートや将来のトラブル予測、自動制御のために必要な運用ポリシーなども管理する。「トラブルが起こってから対処する受動的な運用管理ではなく、能動的な運用を実現することを目的とする」(河口部長)。

 Active CMDBに基づいて今回発表した製品は、二つの新製品と二つの新版。新製品は、(1)ハード、ソフト、ネットワーク機器の情報であるインベントリを収集するための「HP OpenView Enterprise Discovery 2.1」と、ITリソースやサービス・レベルを分析することで人員配置や予算配分の意思決定を支援する「HP OpenView DecisionCenter 1.0」。新版は、(3)ITILで定められた運用プロセスを支援するための「HP OpenView Service Desk5.1」、(4)ITリソースの導入から廃棄までのコストを記録、管理するための「HP OpenView AssetCenter 5.0」の2製品。

 価格は(1)が44万3100円から。(2)が210万円から。(3)が707万4900円から。(4)が282万9750円から。販売開始は(1)が10月1日、(2)が12月1日、(3)が11月1日、(4)が12月1日から。