米Microsoftは9月5日(米国時間),次期クライアントOS「Windows Vista」の米国での実売想定価格などを公表するとともに,Windows Vistaにおける「種類」の違いを「Edition」という表記に戻した。同社は2006年2月以来,Windows Vistaの種類の違いを「Version」と表記していた。

 Windows Vistaには,機能や用途の違いに基づく6種類の製品が存在する。ホーム・ユーザー向けの「Windows Vista Home Basic」(米国での価格は199ドル)と「Windows Vista Home Premium」(同239ドル),企業ユーザー向けの「Windows Vista Business」(同299ドル),ボリューム・ライセンス制度で「ソフトウエア・アシュアランス(SA)」を購入した企業ユーザーにのみ提供される「Windows Vista Enterprise」(小売りをしないため価格は公開されていない),全機能が搭載された「Windows Vista Ultimate」(同399ドル),発展途上国でのみ販売される「Windows Vista Starter Edition」(小売りをしないため価格は公開されていない)---である。

 なお,現行クライアントOSである「Windows XP Professional」のソフトウエア・アシュアランス価格は1万3100円(Open Business時)なので,Windows Vista Enterpriseを入手するために必要な金額は,Windows Vista BusinessにSAの料金を足した420ドル前後になると想定される。

 Microsoftが,同一世代のOSにおける種類の違いを「Version」と呼び出したことについては,同社社内でもとまどいの声が大きかった(関連記事:マイクロソフト用語に悩まされる職業)。Windows XPだけでなく,Windows ServerやSQL Server/Exchange Serverなどでも使われている「Edition」の表記に戻すことで,混乱の解消が期待されるだろう。

 Windows Vistaの各Editionにおける機能の違いに関しては,以下の記事を参考にして頂きたい。

【Windows Vistaの新機能一覧】第1回---基本機能とセキュリティ
【Windows Vistaの新機能一覧】第2回---ネットワークとサーバー連携機能
【Windows Vistaの新機能一覧】第3回---付属ツールやエンターテインメント機能