一太郎2006に、OpenDocument対応プログラムを組み込んだところ。ファイルの保存形式として「OpenDocument」を選べるようになる
一太郎2006に、OpenDocument対応プログラムを組み込んだところ。ファイルの保存形式として「OpenDocument」を選べるようになる
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 ジャストシステムは2006年9月5日、ワープロソフト「一太郎2006」で作成したファイルをOpenDocument形式で保存するためのプログラムを公開した。同製品の登録ユーザーは、Webサイトから無償でダウンロードできる。

 OpenDocument形式とは、米サン・マイクロシステムズなどが推進するXML形式のオフィス文書向けファイルフォーマット。米IBMや米オラクルをはじめ、主要なIT関連企業の多くが支持を表明している。2005年にOASIS標準に認定され、さらに2006年5月にはISO標準として承認された。ワープロ文書、表計算、プレゼンテーションなど各種アプリケーション向けのファイル形式が規定されており、今回一太郎はワープロ文書向けのフォーマットに対応した。サン・マイクロシステムズが開発する「OpenOffice.org」など、この形式に対応しているソフトとの間でファイルのやり取りが可能になる。

 一太郎2006に対応プログラムを組み込めば、ファイルの保存時にファイル形式として「OpenDocument」を選べるようになる。これを選択すれば、作成した文書をOpenDocument形式で保存できる。OpenDocument形式のファイルを読み込むことも可能だ。

 OpenDocument形式は、米マイクロソフトが「the 2007 Office system」で採用予定のXML形式のファイルフォーマット「Open XML Format」とは競合関係にある。マイクロソフトは当初、the 2007 Office systemでのOpenDocument形式への対応を否定していた。だが政府機関がOpenDocument形式の採用に積極的であることなどを受け、2006年7月にオープンソースプロジェクトを立ち上げてOpenDocumentへの対応を始めている(関連記事)。