Yahoo!ウィジェットエンジンを起動したところ。標準で地図ビューワなどのウィジェットが付属する
Yahoo!ウィジェットエンジンを起動したところ。標準で地図ビューワなどのウィジェットが付属する
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ウィジェットを作成し,実行したところ。簡単なデバッグ・メッセージを表示するウィンドウが現れる
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 ヤフーは2006年9月4日,デスクトップ上に自由に配置できる単機能アプリケーション「ウィジェット」の実行環境である「Yahoo!ウィジェットエンジン」の配布を始めた。これは,すでに米Yahoo!が提供している「Yahoo! Widget Engine」を日本語化し,ヤフーが提供するメール・サービスや地図情報サービスなどとの連携機能を加えたもの。同社のWebページから無料でダウンロードできる。対応OSはWindows 2000/XP,Mac OS X 10.3以上。

 Yahoo!ウィジェットエンジンをダウンロードすると,カレンダー,時計,地図表示,新着メール確認,Web検索などのウィジェットが付属する。このほか,英語版のYahoo! Widget Engine向けに作られたウィジェットをダウンロードして利用することも可能。

 ウィジェットを自作することもできる。ウィジェットの実体はXMLとJavaScript。ユーザー・インタフェースとなる画像ファイルの配置などをXMLファイルで指定し,ウィジェット・エンジンが提供するオブジェクトをJavaScriptで操作する。ウィジェット・エンジンは,画像の回転やXML文書の解析など様々なオブジェクトを提供している。

 ヤフーは日本の開発者向けに,ウィジェット・エンジンが提供するオブジェクトや,XMLタグの使い方を記述した日本語のドキュメントを用意した。Yahoo!デベロッパーネットワークからダウンロードできる。このWebページではウィジェット開発の初心者向けのチュートリアルや,作成したウィジェットのファイル群をウィジェット・エンジン上で実行できる形式に変換する「ウィジェットコンバーター」も提供している。

 また,ヤフーは自作ウィジェットを公開する場として「ウィジェットギャラリー」というWebサイトも用意した。ここに自作ウィジェットを投稿すると,ヤフーによる審査を受け,安全性などが確認されたものからギャラリーに公開される。さらに,ウィジェット・ユーザーや開発者が互いに情報交換できる場を「Yahoo!グループ」に用意した。

 現在のところ,ウィジェットギャラリーには一般ユーザーが作成したウィジェットはほとんど登録されていない。日本語ドキュメントの公開や,開発者が情報交換できるコミュニティが発足したことにより,今後ウィジェット開発者は増えていくものと見られる。