写真 NECの都筑一雄執行役員エンタープライズソリューション事業本部長
写真 NECの都筑一雄執行役員エンタープライズソリューション事業本部長
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 NECは9月4日,NGN(次世代ネットワーク)をにらんで,企業システムのシステム・インテグレーション(SI)を「UNIVERGE ネットワークSI体系」という名前で体系化したと発表した。

 会見の席上,同社の都筑一雄執行役員エンタープライズソリューション事業本部長は,「通信事業者がNGN構築に向けてまい進する中,企業システムもそれに合わせてもう一度きちんとした体系の中でとらえなおす時代が来ている」と発言(写真)。企業システムも,今からNGNを見据えた構成にする必要性を強調した。

 具体的には,基本構成要素の部品化や設計作業をテンプレート化することで,設計の効率化を図る「UNIVERGEデザインアークテクチャ」と,SEの作業工程を標準化する「UNIVERGE SIマネジメント標準」の二つの体系を新たに用意した。これらに沿ってシステム構築することで,ネットワーク稼働率を99.9999%まで高めたり,ネットワークと機器が連携するような,より高度なセキュリティ機能が実現できるという。

 同社では新SI体系を推進力として,2005年度に全世界で3500億円だった企業向けSI事業の売り上げを,2008年度に5000億円に拡大する考え。さらに,SI事業におけるハードウエア以外の売り上げを,従来の30%から40%へ引き上げる計画を示した。

 また今回の体系化は,SE全体のスキルの底上げと効率化も同時に狙ったものだ。例えば同社では,これまで現場のある部署が独自のツールを作っていても,部署間で横の連携が取れていないことがあったという。「社内でノウハウが分散してSI事業が非効率化していた」(都筑執行役員)。今回の体系化によってこのような事態を解消し,約3割の効率化が図れるとしている。