本体の色は黒、赤、黄、白と4種類
本体の色は黒、赤、黄、白と4種類
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リモコン制御で音楽の再生はもちろん、ロボットの位置を前後左右に動かせる
リモコン制御で音楽の再生はもちろん、ロボットの位置を前後左右に動かせる
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上部のふたを外すとiPodを内蔵できるようになっている
上部のふたを外すとiPodを内蔵できるようになっている
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 ロボット開発ベンチャーのゼットエムピーは2006年8月31日、家の中を移動して音楽を再生できるロボット「miuro(ミューロ)」を発表した。iPodを内蔵することでiPod内の音楽データを再生できるほか、無線LAN機能でパソコンに保存された音楽をネットワーク越しに再生できる。スピーカーなど音響部分はケンウッドと共同開発した。

 球体を縦に割って中にもうひとつ球体が入っているような、目新しいデザイン。左右の半球の内側にある車輪が回転して移動する。再生中の音楽のテンポを解析して、音楽に合わせて揺れ動く、回転するといったダンスをする機能もある。表面が滑らかな床面でも滑りにくいように車輪はゴム製。2cmほどの段差は乗り越えられるという。階段などの大きな段差は転落しないようにセンサーで察知する仕組みとしている。

 本体の左右には80mmのウーファーと25mmの高音用スピーカーを搭載。「高音から低音まで滑らかに出すようにチューニングした」(ケンウッド)という。ロボットを床に設置していても、音が聞こえる位置を上に持ち上げるようにする音場の制御機能も備える。

 音楽の再生方法は3種類。ひとつめがiPodの音楽データ再生。本体上部のふたを開けて、内部のスロットにiPodを装着する。ふたつめはパソコンの音楽データ受信。無線LAN機能でWindows Media PlayerもしくはiTunesに保存したデータを受信・再生する。3つめがネットラジオ。あらかじめ設定したインターネットラジオに接続できる。

 オプションの「自律移動パッケージ」を搭載すると、リモコンが届かない場所からでも、パソコンやW-ZERO3といった携帯端末で呼び出すことができる。まずはリモコンを使って場所を「miuro」に覚えさせておく。それから無線LAN経由でユーザーが場所を指定すると、「miuro」は自律的に指定場所に移動する。

 「ロボットを楽しく毎日使ってもらうため、音楽という用途を組み合わせた」とゼットエムピーの谷口恒社長。単に動くだけのロボットではすぐに飽きられてしまうが、多くの人が親しんでいる“音楽”という用途が加われば、可能性はさらに広がるという。

 重量は5kg。全長は34cm。標準バッテリーでは約3~4時間稼動する。発売は2006年12月予定。価格は10万8800円。自律移動パッケージは1万9800円。初年度1万台の販売を目指す。

音楽に合わせてダンスをする