大企業向けERPパッケージ(統合業務パッケージ)「COMPANY」シリーズを開発・販売するワークスアプリケーションズは8月31日、営業支援ソフト「COMPANY CRM for sales」の概要を明らかにした。これでワークスは人事給与、会計に続き、CRM(顧客関係管理)分野にも進出することになる。出荷開始は年末を予定している。

 CRM for salesは営業担当者向けに、スケジュール管理や契約の進捗管理などの機能を提供する。これらのデータを基に、「顧客情報を一元管理できる仕組みを作る」(営業本部CRMソリューショングループの石島友晴マネージャー)。このほか、「食品業界に関してはAさんが詳しい」といったKnow-Who情報を管理・提供できるようにする。マネジャ向けに、案件ごとの収益を分析したり、部門全体の営業状況を一覧する機能も備える。

 人事給与や会計と同様に、CRMでも“ノンカスタマイズ”の方針を採る。顧客企業からの要望に対しては、原則としてバージョンアップで対応していく。石島マネージャーは、「外資系のような“利用しにくい”パッケージではなく、日本企業ならではの機能を持った製品にしていく」と話す。

 CRM for salesの導入を支援する2種類のコンサルティング・サービスも提供する。一つは導入前に実施するもので、営業担当者の業務をヒアリング・分析して、その企業に最適な機能を選択する。もう一つは導入後に実施するもので、CRM for salesを定着させるために営業担当者の教育などを提供する。

 CRM for salesはCRM分野の第1弾製品となる。続いて2007年以降に、コールセンター向け、ECサイト向け、Webを利用したマーケティング向けのCRMソフトを順次出荷する予定だ。このほかワークスは、SCM(サプライチェーン管理)分野への進出も表明している。