「Ernesto」を含むドメインの登録数(SANS Instituteの情報から引用)
「Ernesto」を含むドメインの登録数(SANS Instituteの情報から引用)
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 米SANS Instituteは現地時間8月29日,「Ernesto」という単語を含むドメイン名の登録が急増していることを明らかにした。Ernesto(アーネスト,エルネスト)は最近発生したハリケーン(現在は熱帯暴風雨)の名称。SANS Instituteでは,Ernestoの被災者への寄付を募るフィッシング・サイトを構築する目的で,これらのドメインが取得されている可能性があるとして注意を呼びかけている。

 大規模な災害が発生すると,その被災者への募金を呼びかけるオンライン詐欺は必ず出現する。例えば2005年1月には,スマトラ沖地震に“便乗”したフィッシングが続出した(関連記事:津波被災者への募金を呼びかける詐欺メールやサイトに注意)。

 2005年9月には,ハリケーンKatrina(カトリーナ)の被災者への寄付を募るフィッシング・サイトが相次いで出現した(関連記事:ハリケーン被災者への寄付を募るフィッシングが続出)。

 今回のErnestoでも,同様のことが起きるのではないかとSANS Instituteでは危惧している。現地時間8月29日には,Ernestoを含む「ernestohurrican.com/ernestohurrican.net」や「ernestodamage.com/ernestodamage.net」といったドメイン名が19件登録され,1件を除けば,いずれもハリケーンを連想させるようなドメイン名だったという。そして,その18件のうち17件が,同じ人物によって登録されている。

 せっかくの善意を“食い物”にされないように,寄付をする際には十分注意したい。

米SANS Instituteの情報