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漏洩の危険性が低いPtoP型動画配信サービス、IIJとドリームボートが提供へ

2006/08/29
福田 崇男=日経コンピュータ

 京都のベンチャー企業であるドリームボートがIIJ(インターネットイニシアティブ)の技術協力を得てコンテンツ配信技術「SkeedCast」を開発、早ければ今秋にも同技術を使ったコンテンツ配信システムを販売する。同技術は、Winnyが持つPtoP(ピア・ツー・ピア)技術に、情報漏洩を防止する仕組みを組み込んだもの。「Winnyの仕組みは、コンテンツを効率よく流通させる上で非常に役立つ」と、ドリームボートでCTO(最高技術責任者)を務める坂田和敏取締役は話す。

 ドリームボートはWinnyの作者である金子勇氏を顧問に迎え、SkeedCastの開発に取り組んだ。これまでのコンテンツ配信の仕組みでは、多数のクライアントに向けた処理の負荷が限られた数のサーバーに集中するので、高い処理性能のサーバーが必要になり、ネットワークの利用効率も悪くなる。Winnyが持つ仕組みを使えば、同じコンテンツを複数のマシンでキャッシュしつつ(持ち合いながら)配信することになるので、処理負荷を軽減し、配信効率を向上できるメリットがある。

 ただし、「Winnyには違法なコンテンツが流通したり、コンテンツを認証しにくいなどの欠点がある。それを補う必要があると考えた」(坂田CTO)。そこで、SkeedCastを使ってコンテンツを配信できるのは、「EntryNode」と呼ぶソフトを導入したマシンに限定。特定のコンテンツ配信事業者が、改ざんや不正利用を防ぐDRM(デジタル著作権管理)付きのコンテンツを配信する仕組みにしている。コンテンツを受け取ったユーザーが、コンテンツをネットワークに流すことはできない。

 こうした仕組みにより、違法なコンテンツの流通を防ぎ、ウイルスなどの侵入を防ぐとともに、情報漏洩の危険性を排除することを狙っている。コンテンツを中継するのは、ドリームボートがインターネットの要所に設置した、SkeedClusterと呼ばれるソフトを組み込んだサーバーである。

 ネットワークを提供するIIJとドリームボートは、8月中に実証実験を完了。今秋にも開始する予定の本サービス提供に向け、動画やゲームを配信したい事業者と提携交渉を進めているという。料金は未定。「この仕組みが広がれば、コンテンツ配信のために多くのサーバー設備を用意する必要はなくなり、配信コストを低減できるはずだ」と坂田CTOは主張する。

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