パソコンに子機を接続し、ハブに接続したカードリーダーとの間でデータを転送するイメージ図
パソコンに子機を接続し、ハブに接続したカードリーダーとの間でデータを転送するイメージ図
[画像のクリックで拡大表示]

 ワイ・イー・データは2006年8月29日、UWBを採用したハブの量産を開始すると発表した。OEMを基本とし、9月21日からメーカーへのサンプル出荷を開始、1カ月後には量産を開始する。11月初旬から量販店などで発売される予定。

 製品はUSB接続が可能な子機と、親機(ハブ本体)の構成。子機をパソコンのUSB端子に接続し、親機に外付けハードディスクやプリンターなどのUSB接続の周辺機器を接続。これにより、パソコンと親機間でのデータ転送がワイヤレスで可能になる。ハブ側のUSB端子は4つ。価格はオープンで、「OEM先の価格設定によるため、予想しづらい」(ワイ・イー・データ)が、実勢価格は2万円後半~4万円になる模様。2006年度で5000台、2007年度で1万~2万台の出荷を見込む。

 UWBはUSB2.0を無線化する次世代の規格とされている「ワイヤレスUSB」に採用されている新しい通信方式。特徴はその転送速度の速さと省電力性。転送速度はパソコンと周辺機器の距離が3メートルで最大480Mbpsと現在のUSB2.0の転送速度と同じ。無線LANの転送速度が最大で54Mbpsであるのに比べると圧倒的に速い。消費電力に関しては、微弱な電波を広い帯域を用いて送受信する技術であるため、無線LANに比べて約4分の1程度に抑えられるとされている。

 「2007年1月頃にはワイヤレスUSBの規格が決まる」(ワイ・イー・データ)ため、2007年早々にワイヤレスUSBの規格にも対応する予定。「パソコンなどに内蔵できるモジュールの供給も考えている。2006年度内に話を進めて、2007年の夏ごろには製品として出したい」(ワイ・イー・データ)という。