Zuneと見られる東芝「1089」の外観。左上が正面で、右上が背面。3型の巨大な液晶パネルを備えるのが分かる。ちなみに背面下部には小さく「Hello from Seattle」(シアトルには米マイクロソフトの本社がある)との文字が書かれている(FCCのWebページから)
Zuneと見られる東芝「1089」の外観。左上が正面で、右上が背面。3型の巨大な液晶パネルを備えるのが分かる。ちなみに背面下部には小さく「Hello from Seattle」(シアトルには米マイクロソフトの本社がある)との文字が書かれている(FCCのWebページから)
[画像のクリックで拡大表示]
内蔵するハードディスクは東芝製。1.8インチ型で容量は30GB(FCCのWebページから)
内蔵するハードディスクは東芝製。1.8インチ型で容量は30GB(FCCのWebページから)
[画像のクリックで拡大表示]
無線LANモジュールを備えており、近くのユーザーと音楽ファイルを共有できる(FCCのWebページから)
無線LANモジュールを備えており、近くのユーザーと音楽ファイルを共有できる(FCCのWebページから)
[画像のクリックで拡大表示]

 米マイクロソフトが開発を進めている携帯音楽プレーヤー「Zune」(ズーン)と見られる製品の概要が2006年8月24日、明らかになった。同日、東芝が米連邦通信委員会(FCC)に新製品「コードネーム1089」の認可申請用の資料を提出。これがZuneであり、東芝がZuneの製造を請け負うとの報道が日米で相次いだ。日本のマイクロソフトと東芝の広報担当者はコメントを差し控えているものの、米マイクロソフトでZuneプロジェクトを担当する社員は、自身のブログ上でZuneの仕様書がすでにFCCに提出され、東芝がZuneを製造することを認めている。このことから、「1089」がZuneであることはほぼ間違いないとみてよい。資料によると、「1089」は3型の液晶パネルと30GBの1.8インチ型ハードディスク、通信用にIEEE802.11b/g対応の無線LAN、FMチューナーを備える。きょう体の色として黒、白、茶の3種類を用意。米マイクロソフトは、数週間以内にZuneの詳細を発表する予定だ。

 「1089」の最大の特徴は、無線LANを活用した音楽ファイルの共有機能。「DJ」と呼ぶ再生モードを備え、近くにいる「1089」ユーザーとの間で音楽ファイルや画像を共有することができる。音楽ファイルは最大4台の「1089」へ同時送信可能だが、著作権保護のためファイルは送信先には保存されない。送信元が送信を中止すれば、再生はその場でストップする。DJモードには、(1)不特定多数のユーザーに送信を認める、(2)あらかじめ登録したユーザーにのみに送信を限る、(3)送信を許可しない、の3つのオプションがあり、ユーザーが選べる。送信を許可した「1089」が近くにあるかどうかは、画面上で簡単に調べられる。「1089」は、動画再生機能も備えており、保存した動画ファイルを大画面テレビに映し出すことも可能だ。

 携帯音楽プレーヤーの市場は、アップルコンピュータの「iPod」が大きなシェアを持つ。「1089」は、無線での音楽共有というiPodにはない機能を備えており、iPodに対抗するライバルとなる可能性がある。