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「仮想化においてもオープンソースであることを重視」--米Novellの最高技術責任者がLinuxでのXen搭載について語る

干場 一彦=日経SYSTEMS 2006/08/28 日経SYSTEMS
米NovellのMarkus Rex氏(Chief Technology Officer,Linux & Platforms Group)
米NovellのMarkus Rex氏(Chief Technology Officer,Linux & Platforms Group)
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 米Novellが7月に出荷したSUSE Linux Enterprise Server 10(SLES 10)は,商用Linuxディストリビューションとして初めてオープンソースの仮想化ソフトXenを搭載した(日本でも同月に出荷)。同社Linux & Platforms GroupのCTO(Chief Technology Officer)であるMarkus Rex氏に,Xenを採用した理由やXenの特徴を尋ねた。インタビューの要旨は以下の通り。

 LinuxはオープンソースのOSなので,仮想化においてもオープンソースであることを重視した。ユーザーもシステム全体をオープンソースで構築したい場合がある。それに備えてオープンソースの仮想化ソリューションを用意するのがよいと考えた。米VMwareは長年にわたるパートナーであり,これまでも協力してきた。当社は仮想化ソリューションとして公式にVMware製品もサポートし,これからもパートナー関係を継続していく。

 仮想化ソリューションを二つサポートすることには理由がある。VMware製品には,Xen 3.0がカバーしていない機能がある(編集部注1:VMwareのサーバー仮想化ソフト・スイート製品「VMware Infrastructure 3」では,仮想マシン・ソフトESX Serverを中核に,合計で28種類のゲストOSを仮想マシンで利用できるようになった。また,クラスタリングに似た仕組みで可用性を確保するVMware HA(High Availability)といった各種ツールを追加している)。
 それを利用するときにはVMware製品が適切だ。一方,オープンソースをベースに仮想化を実現したいというお客様にはXenを提案する。

XenはオープンソースOS向きの技術を備える

 XenとVMwareには技術的に重要な違いが一つある。LinuxホストOS上でLinuxを仮想化する場合,Xenの疑似仮想化(Paravirtualization,準仮想化とも呼ぶ)という技術が使え,パフォーマンスが向上することだ。疑似仮想化技術では,オリジナルのホストOS上のハードウエア・ドライバを直接使う形になる。仮想化の際のエミュレートが不要になるので,完全な仮想化ソリューションに比べて,パフォーマンスが上がる。

 SLES 10が搭載するXen 3.0では疑似仮想化とともに,完全仮想化(full virtualization)もサポートする。完全仮想化ではゲストOSを修正する必要がないが,疑似仮想化ではゲストOSを少し修正しなければならないという違いがある。そのため,Linux上で(ソースコードを修正できる)Linuxを仮想化するときには疑似仮想化を使い,Linux上で(ソースコードを修正できない)Windowsを仮想化するときには完全仮想化を使うといったことができる。現在,当社は疑似仮想化のゲストOSとしてSLES 10をサポートしているが,SLES 9も今後使えるようにする。IntelとAMDの仮想化技術搭載プロセッサを採用した最新のハードウエアを用いると,完全仮想化が可能になり,Linuxはもちろん,WindowsなどをゲストOSとして稼働させられるようになる(編集部注2:計画を含む対応ゲストOSをNovellはWebサイトで公表している)。

 他のプラットフォームの仮想化ソリューションがあまり備えていないXenの機能には,このほか,Live migrationがある。これはシステムを稼働させたまま仮想マシンを別の物理マシンに移動する機能だ。VMwareのVMotionに相当する機能だが,オープンソースの技術を使って,安価に構築できる。移動元と移動先のマシンをSAN(ストレージ・エリア・ネットワーク)やiSCSIなどの共有ディスクで接続しておき実現する。

 仮想化によってシステム管理が簡単になるという効果は大きい。例えば,さきほどのLive migrationを使うと,システム管理者は,複雑な再設定なしに新しいマシンでサービスを継続できるようになる。また,仮想化により,必要なときに必要なリソースを提供する「ユーティリティ・コンピューティング」が実現しやすくなる。仮想マシンが非常に容易にクローン(複製)できることを応用したもので,システムの処理能力を上げるとき,仮想マシンごと高性能の物理マシンに移せば済むようになる。

OSベンダーが仮想化ソリューションを提供する意義は大きい

 OSベンダーが仮想化ソリューションを提供する意義は大きい。仮想化の機能はOSと近しい関係にある。OSベンダーが仮想化ソリューションを提供すれば,OSと仮想化技術を非常に緊密に統合できるというメリットが生まれる。Microsoftもこの分野に参入するというのはその良い証拠だ。OSベンダーが仮想化技術を提供すると,管理機能も同時に提供できる。OSに仮想化の管理機能を追加することで,お客様は,より良いソリューションを低コストで実現できる。

 XenをSLES 10に組み込むときには,(Xenの事業化を進めるベンチャー企業)XenSourceと協力した。Xenはオープンソースだが,その開発で二番目の貢献をしているのは,Novellである。第一番目の貢献をしているのが,XenSourceで,両社は非常によく連携がとれていた。

 今後も,当社はXenを発展させていく。まず近い将来にXen 3.0をより安定化する必要がある。その次にEnterprise市場向けに,レポーティングや統計といった機能を追加したいと考えている。長期的には,本当に動的に仮想環境を作成したり移行したりできるようにしつつ,より高度な自動化ができるようにしていきたい。

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