Scalix Web Accessのカレンダー画面
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Scalix Web Accessのメール画面
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Scalix Director OpenSource Programs Florian von Kurmatowski氏
Scalix Director OpenSource Programs Florian von Kurmatowski氏
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 「近く日本でのパートナーを発表する」(Scalix Vice President International Sales Hans Brouwer氏)---Webメール・ソフトScalix Web Accessを開発,販売している米Scalixは,9月にも日本企業と販売代理店契約し日本に進出する。来日したScalixの幹部がITproに対し明らかにした。

 Scalix Web Accessは,Ajaxを活用しWebブラウザ上でMicrosoft Outlookライクなユーザー・インタフェースを実現したWebメール・ソフト。ドラッグ&ドロップでメールをフォルダに移動させたりすることができる。メールだけでなく,スケジューラも備え,マウス操作でスケジュールを設定できる。「ユーザーに再教育を施さなくともOutlookから移行できる。Webメールに移行することでクライアント・ソフトをバージョン・アップする必要がなくなり管理コストを低減でき,サーバーで集中管理するためセキュリティも向上する」」(Scalix Director OpenSource Programs Florian von Kurmatowski氏)。

 また,WebブラウザからScalix Web Accessにアクセスするだけでなく,POP3またはIMAPメール・クライアントから,MAPIを介してOutlookクライアントから使用することもできる。「MAPIをサポートすることでOutlookと共存でき,移行を容易にする」(Kurmatowski氏)。

 Scalix Web Accessには無償で使用できるCommunity Editionがある。メールのみを使うユーザー数は無制限。グループ・スケジューラ,共有フォルダ機能も,25ユーザーまでなら無償で使用できる。有償版のEnterprise Editionは複数サーバーでのクラスタリング構成も可能だ。

 Scalixは7月26日O’Reilly Open Source Conventionで,無償のCommunity Editionをオープンソース化し,ソースコードも公開する計画を発表した。2006年第4四半期には管理ツールやローカライゼーション・キットなど最初のコンポーネント群をリリースし,2007年第1四半期にメール・サーバーのオープンソース版をリリースする。Scalix Web AccessはHP Open Mailをベースにしているが「米Hewlett-Packardともオープンソース化に関して合意した」(Kurmatowski氏)。

 Scalixでは現在日本企業と代理店契約の交渉を進めており,オープンソース化にあわせて日本に進出する方針だ。