マイクロソフトは8月25日,8月9日にリリースしたInternet Explorer(IE)用パッチ(セキュリティ更新プログラム)の修正版を公開した。当初公開されたパッチには,IEが不正終了する問題やセキュリティ上の問題が見つかったためである。Windows 2000あるいはXP SP1でIE 6 SP1を使っている場合には,すぐに修正版を適用したい。Microsoft Updateや自動更新機能などで適用できる。

 当初公開された「Internet Explorer 用の累積的なセキュリティ更新プログラム (918899) (MS06-042)」の修正パッチには,IEを不正終了させる問題が見つかった(関連記事:8月の修正パッチにIEが不正終了する問題)。

 このためマイクロソフトでは,この問題を解消するためのパッチ(hotfix)を同社サポートセンターへ問い合わせたユーザーに提供していたが,8月16日,パッチの修正版(問題を解消した「MS06-042」のパッチ)を8月23日に公開すると発表した(関連記事:MSがIE用パッチの修正版をリリース予定)。

 しかし,公開直前になって修正版に品質上の問題が発覚したために,公開を延期。併せて,8月9日に公開された「MS06-042」のパッチには,IEを不正終了させるだけではなく,セキュリティ・ホールも生じさせることが明らかとされた(関連記事:8月公開のIE用パッチにセキュリティ・ホール発覚)。

 そして今回,「MS06-042」パッチの修正版がやっと公開された。適用対象は,Windows 2000あるいはWindows XP SP1でIE 6 SP1を使っているマシン。Windows XP SP2やWindows Server 2003では問題は発生しないので,修正版はリリースされない。また,Windows 2000のIE 5.01でも問題が生じないので,修正版はリリースされない。Windows 2000/XP SP1でIE 6 SP1を使っているユーザーのみ,修正版を適用する必要がある。

 「MS06-042」パッチの修正版は,Microsoft UpdateやWindows Update,自動更新機能から適用できる。セキュリティ情報のページからもダウンロードできる。

 今回リリースされた修正版は,8月9日に公開された「MS06-042」パッチに,問題を解消するパッチ(hotfix)を加えたものになる。このため,すでにパッチ(hotfix)を適用している場合には,修正版を適用する必要はない。Microsoft Update/Windows Updateや自動更新機能でも,パッチ(hotfix)を適用しているマシンには,修正版は配信されない。

 今回の修正版では,当初のパッチ適用で発生する新たなセキュリティ・ホールが解消されるため,マイクロソフトのセキュリティ・チームでは,該当ユーザーに対して,すぐに修正版を適用するよう呼びかけている。加えて,Windows XP SP1ユーザーには,XP SP2へ移行することも勧めている(関連記事:Windows XP SP1のセキュリティ・パッチは10月が最後)。

マイクロソフトのセキュリティ情報(8月25日更新)