写真 HSDPAに対応した「FOMA N902iX HIGH-SPEED」(NEC製)
写真 HSDPAに対応した「FOMA N902iX HIGH-SPEED」(NEC製)
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写真 FOMA N902iX HIGH-SPEEDを開いた状態
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 NTTドコモは8月24日,第3世代携帯電話FOMAの10倍の下りデータ通信速度を実現するHSDPA(high speed downlink packet access)サービスに対応した「FOMA N902iX HIGH-SPEED」を8月31日から発売すると発表した(写真1,写真2)。合わせて同日から,東京23区内でHSDPAサービスを開始する。

 ユーザーはHSDPA対応エリア内では,下り最大3.6Mビット/秒のパケット通信が可能。その他のエリアではFOMAと同じ下り最大384kビット/秒の通信速度となる。料金プランはFOMAと同じ条件であり,HSDPAサービスの利用に特別の契約は必要ない。iモード系のサービスはパケット定額制サービス「パケ・ホーダイ」の対象となるが,フルブラウザを利用した場合は従量課金となる。高額なパケット料金が請求される恐れがあるため,注意が必要だ。

 NTTドコモは,N902iXに対応した音楽配信サービス「ミュージックチャンネル」も,8月31日から開始する。これは利用者が選んだ最長1時間程度の音楽番組を深夜に自動的に配信するサービスで月額300円の利用料がかかる。HSDPAを経由した配信を想定しているが,FOMAエリアでも利用可能。

 NTTドコモは,HSDPAに対応したエリアを10月末までに全国主要都市に広げる。2006年度末には全国人口カバー率を約70%にする計画だ。

 ただし既に発表済みのHSDPA対応のカード型端末「FOMA M2501 HIGH-SPEED」については,「発売時期は未定」(NTTドコモ)という。なお7月に開催された同社の四半期決算の席上で,同社の中村維夫社長は「来春をメドにHSDPA対応機をさらに2機種を追加し,将来はFOMA 90Xシリーズに標準搭載していく」方針を明らかにしている。