年間運用コストが500億円超に上る巨大システムの刷新を進める社会保険庁は8月21日、新システムの基本設計を請け負うベンダーを競争入札により決定した。アクセンチュア、NTTデータ、日立製作所の3社が請け負う。

 新システムは、これまで一つのシステムとして開発・保守していたものを、五つに分割して基本設計の入札をかけた。そのうち四つが業務アプリケーションであり、一つが各アプリケーションが共同利用する基盤ソフトウエアである。

 基盤ソフトウエアの基本設計は、アクセンチュアが19億7000万円で落札した。被保険者の資格取得などの業務アプリケーションと保険料徴収関連の業務アプリケーションはNTTデータが落札し、前者は18億3856万2000円、後者は13億3551万3000円で請け負う。保険料給付関連の業務アプリケーションは日立製作所が2億4500万円で落札した。また、資料作成支援などの業務アプリケーションは、「提示価格が想定した金額の6割以下だったので、適切に遂行できるかどうかを調査中」(社会保険庁)という。

 なお、基盤ソフトウエアの設計を先行させるという見直し案が出ていたが、結局、「同時並行でベンダーが連携しながら設計・開発を進めていく」(社会保険庁)ことになった。