マイクロソフトが企画・運営する電子掲示板「答えてねっと」が1カ月以上にわたってダウンしていた問題で、同社は8月22日、原因を公表した。プログラム・ロジックのミスによって予期しなかったループ処理が発生し、4台のデータベース・サーバーのプロセサ稼働率が100%近くになってしまったことが原因だという。依然としてサービスは再開していないが、「すでに問題は解決しており、テスト環境では正常動作することを確認した」(同社)。

 答えてねっとはマイクロソフトが2002年7月に開始した、パソコン初心者向けの質問投稿用サイト。同社は答えてねっとのデザインとシステム構成を一新して、今年7月5日に再開させる計画だった。新システムにはSQL Server 2005やASP.NET2.0、.NET Frameworkといった最新のマイクロソフト製品や技術を使う。ところがシステム刷新の際にトラブルが発生し、サービスを再開できなかった。以後、サービスが停止したままの状態が続いている。

 今回のシステム障害は「純粋にプログラム・ロジックのミス。Windows Server 2003、SQL Server 2005、ASP.NET 2.0に起因するものではない」(同社)。マイクロソフトは当初、同社製品に原因があるかどうかについては「調査中で不明」としていた。

 とりあえず旧システムに戻してサービスを再開しなかった理由については、「バックアッププランが事実上なくなったため」としている。「当社のプロジェクトの進め方に問題があった。今後への反省点の一つ」(同社)。今後は8月下旬から9月上旬にかけて本番環境でテストを実施して、早期のサービス再開を目指すとしている。