電通とサイバー・コミュニケーションズは2006年8月18日、ポッドキャスティングのコンテンツと音声広告を自在に組み合わせられる広告配信サービスを9月1日から開始すると発表した。まず、第一弾としてTBS R&Cが制作、配信している12番組のポッドキャストコンテンツに配信する。

 新しく開始する広告配信サービスでは、番組部分と広告部分を別のデータベースで保存。あらかじめ設定した広告、配信期間などに合わせて、ユーザーが番組をダウンロードする際に自動的に結合する。ダウンロードが集中する番組コンテンツの場合は、トラフィック量から判断し、自動的に事前結合に切り替える仕組みもある。

 この自動結合処理技術は、サイオンコミュニケーションズ(本社:沖縄県うるま市)のポッドキャストCMバンクサーバ「AECBS(エイブス)」を利用。サイオンは2006年5月20日に、エフエム沖縄と同様のポッドキャスト広告の自動差し替え配信の試験運用を開始した実績を持つ。同技術はビデオポッドキャストにおいても応用可能で、「動画広告のCMを設定に応じて自動的に差し替えられる」(サイオンコミュニケーションズ)という。

 従来のポッドキャスティング番組は広告部分と番組部分を事前につなぎ合わせ、1つのデータとして配信していたため、CMを差し替える際や契約期間終了後に広告を削除する際、編集作業が発生し柔軟性に乏しかった。今回開始する広告配信サービスではこうした編集作業が不要になるため、広告を出したい企業にとって、期間限定のキャンペーン広告なども容易に配信できるようになり、ポッドキャスティング広告の利便性が高まるといえる。