CATV(ケーブルテレビ)統括運営会社のメディアッティ・コミュニケーションズ(本社:東京都港区,社長:増永健氏)は2006年9月から,傘下のCATV事業者4社を通じてHDD(ハードディスク駆動装置)内蔵型のデジタルSTB(セットトップボックス)を使う新サービス「Mediatti TV デジタル プラスR」を順次開始する。CATVのデジタル多チャンネル放送サービス「Mediatti TVデジタル」と,容量250GバイトのHDDを内蔵したSTBのレンタルサービスをセットで提供するものになる。

 STBには二つのチューナーを内蔵し,テレビ番組の視聴中に裏番組をハイビジョン品質で録画することなどができる。さらに,番組の視聴中に中座してもその間の番組を録画しておき,戻ってきてから続きを視聴できる「タイムキープ機能」なども搭載する。新サービスの月額利用料は6279円だ(既存加入者の場合は月額1050円の追加)。これによりメディアッティは,より多くの新規加入者獲得や既存加入者の囲い込み効果を見込む。

 既にCATV業界では,CATV統括運営会社のジュピターテレコム(J:COM)の傘下事業者などが続々とHDD内蔵STBを導入している。例えば,J:COMは関東地区を手始めに2006年4月にサービスを開始し,6月末には契約者数が3万件を超えた。「新規加入者の約3割がHDD内蔵型を選択している」という。他事業者にも,「CATV業界で久々の大型商品・サービスになる」との声が多い(詳細は日経ニューメディア2006年8月14日号に掲載)。