アッカ・ネットワークスの坂田好男社長
アッカ・ネットワークスの坂田好男社長
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 ADSL(非対称ディジタル加入者線)事業者であるアッカ・ネットワークスは8月10日、2006年12月期の中間決算を発表した。売上高は前年同期比2.8%減の198億1300万円、経常利益は前年同期比9.3%減の10億5400万円と、減収減益だった。

 坂田好男社長(写真)は減収減益の最大の理由として、「M2M(マシン・ツー・マシン)などのソリューション事業の展開が遅れたこと」を挙げた。M2Mとは、自動販売機やカメラ、センサーなどを結ぶネットワークのこと。駐車場や、銀行のATM(現金自動預け払い機)の監視などで導入実績がある。また、個人向けADSL加入者の減少、自社光サービスの展開の遅れも響いた。

 同社は今後の打開策を発表。ソリューション事業の強化としては、営業部隊を13人から22人へ増強するほか、パートナー企業を増やしていく。さらに、「M2Mの営業方法もわかってきた。今まで判り難かったサービス・保守をメニュー化して、ユーザーにわかりやすく提供する」(坂田社長)。
 ADSLの個人向けサービスの拡充では、人気の高い通信速度が8Mビット/秒のADSLサービスの営業を強化。地方のDSL業者にアッカの設備を使ってもらうように働きかける。自社光サービスでは、マンションへの訪問販売の強化に取り組む。

 中間決算の発表に合わせて、通期の業績予想を下方修正した。2月に420億円としていた売上高は7.1%減の390億円に、32億円としていた経常益は50%減の16億円とした。