セキュリティキャンプ2006の会場
セキュリティキャンプ2006の会場
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実行委員長 三輪信雄氏
実行委員長 三輪信雄氏
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 経済産業省と財団法人 日本情報処理開発協会は8月8日,「セキュリティキャンプ2006」を開催した。セキュリティキャンプは全国から公募した学生が合宿形式でセキュリティ技術の実習を行うイベントで,今年が3回めとなる。今回は36人の高校生や中学生,大学生などが,全国から集まった。

 昨年の参加資格は「20才以下」だったが,今年は年齢を引き上げ「22才以下」とした。全国から131名の応募があり,書類選考で大学生,高校生,中学生を含む36名が選ばれた。

 昨年同様,日本を代表するセキュリティ技術者が講師陣に顔をそろえた。実行委員長はラック代表取締役の三輪信雄氏。独立行政法人情報処理推進機構の園田道夫氏,NTTデータの宮本久仁男氏,テックスタイルの岡田良太郎氏,理化学研究所の渡辺勝弘氏,エネルギア・コミュニケーションズの濱本常義氏,NTTデータ先端技術の根津研介氏,日本高信頼システムの田口裕也氏,ネットエージェントの伊原秀明氏,中央大学研究開発機構の塩月誠人氏,三井物産セキュアディレクションの国分裕氏,吉田英二氏,サイボウズラボの竹迫良範氏,ラックの村上純一氏が講師として,第一線の現場で使われているセキュリティ技術を伝授する。「これだけの講師陣をそろえたカリキュラムは,いくら費用をかけても他では実現できない」(実行委員長 三輪氏)。密度の高い講義を短期間で“叩き込む”。

 挨拶に立った経済産業省 商務情報政策局情報処理振興課長 鍜治 克彦氏は「日本を支えるのはIT産業であり,将来のIT産業を背負って立つのはここにいる参加者の皆さん」と期待を語った。昨年,一昨年のセキュリティキャンプ参加者の中にはすでにセキュリティ関連企業に就職した卒業生もいる。卒業生によるインターネット上のコミュニティもできており,何人かはチューターとして今年のキャンプに参加している。

 講師による実習では,セキュアなサーバー構築やネットワーク解析,マルウェアに感染してみる実習,カード番号が漏れたインシデントを想定した事故の解析などが行われる。「昨年よりもさらに深くなっている」(三輪氏)。8月12日までの4日間には,セキュリティ企業の見学,検事の大橋充直氏による講義などが予定されている。最終日には,参加者が研究発表会でキャンプの成果を発表する。