大阪府寝屋川市は,米シスコシステムズの機器を活用したIP電話システムを導入した。2006年8月8日に明らかにした。寝屋川市は2004年,国の補助金を得て市庁舎など99カ所の施設を光ファイバで結ぶ「地域公共ネットワーク」を構築。この光ファイバ網を活用して2006年4月にIP電話システムの構築を開始,6月1日から利用し始めた。

 寝屋川市のIP電話システムは,2種類のネットワークで構成する。(1)シスコシステムズのVoIPゲートウエイ「Cisco ISR 2800シリーズ」を使った拠点間のVoIP接続と,(2)NTT西日本の局舎に設置したシスコシステムズのIP電話サーバー「Cisco Unified Call Manager」を利用したIPセントレックスである。いずれも地域公共ネットワークを介して相互接続しており,市の各施設間で内線通話が可能となっている。

 (1)は市役所,教育委員会および総合センターの3拠点が対象。各拠点では既存のPBXをそのまま利用し,VoIPゲートウエイを介して接続した。(2)は,36カ所の小中学校と一部の出先機関で利用する。既存のビジネスフォンをシスコ製のIP電話機にリプレース。IP電話機は地域公共ネットワークを介してNTT西日本の局舎に設置したCall Managerに接続する。

 IP電話機は固定型の「Cisco Unified IP Phone 7941G」を約350台,無線IP電話機「Cisco Unified Wireless IP Phone 7920」を約70台導入。無線IP電話機は警備員の巡回時などの利用を見込んでいる。