マカフィーは8月7日,同社が提供する「McAfee Managed VirusScan+Anti-Spyware」において7月中に検知したウイルス(悪質なプログラム)を集計して発表した。それによると,2000年に流行した「LoveLetter(ラブレター,VBS/LoveLetter@MM)」ウイルスの検知数が6月に引き続き最も多かったという。

 McAfee Managed VirusScan+Anti-Spywareとは,同社が提供する企業向けウイルス/スパイウエア対策のASPサービス。同サービスのユーザーは,国内で4万社,パソコンの台数では120万台を超えるという。同社では,同サービスで検知したウイルスの種類や件数を集計し,月ごとに発表している。

 それによると,7月中,同サービスを利用するパソコンにおいて検知数が多かったウイルスは以下のとおり。

  1. VBS/LoveLetter@MM(1585件)
  2. JS/Wonka(1388件)
  3. Exploit-MhtRedir.gen(1081件)
  4. VBS/Psyme(943件)
  5. W32/Netsky.p@MM(791件)
  6. X97M/Laroux.a.gen(622件)
  7. Exploit-WMF(602件)
  8. JS/Exploit-BO.gen(565件)
  9. W32/Netsky.p@MM!zip(554件)
  10. Exploit-ObscuredHtml(551件)

 LoveLetterはVBScriptで記述されたスクリプト・ウイルス。単独のスクリプト・ファイルである「LOVELETTER.TXT.vbs」を実行すると,Microsoft Outlookのアドレス帳に登録されているアドレスへウイルス(LOVELETTER.TXT.vbs)を添付したメールを送信する。また,パソコン中の特定ファイル(.vbsや.jpg,.txtなど)を自分自身で上書きして破壊する。2000年5月に出現して,大きな被害をもたらした。

 ただしマカフィーによれば,LoveLetterの検知数が多かったのは実際に流行しているためではなく,LoveLetterのコード(プログラム)が複数のWebページに貼り付けられているためだという。そういったWebページにアクセスすると,実際に感染しなくても,同社のサービスで検知され,検知数としてカウントされる。

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