無線ICタグの活用事例を体験。桃に付いたICタグをリーダーに近づけると、産地情報だけでなく生産者の映像も流れる
無線ICタグの活用事例を体験。桃に付いたICタグをリーダーに近づけると、産地情報だけでなく生産者の映像も流れる
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パソコンのお絵かきソフト「水彩」で塗り絵。手慣れたマウス操作で、色鮮やかに塗っていく女の子もいた
パソコンのお絵かきソフト「水彩」で塗り絵。手慣れたマウス操作で、色鮮やかに塗っていく女の子もいた
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クマの絵が描かれたプレートを頭の上に乗せると、画面に映る自分の顔がクマに変身。子供たちの大笑いする様子が印象的だった
クマの絵が描かれたプレートを頭の上に乗せると、画面に映る自分の顔がクマに変身。子供たちの大笑いする様子が印象的だった
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携帯電話を使って自動改札機を通り抜ける体験もできる。同様に携帯電話を使って自動販売機でジュースを買う体験も可能
携帯電話を使って自動改札機を通り抜ける体験もできる。同様に携帯電話を使って自動販売機でジュースを買う体験も可能
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 NTTデータは2006年8月4日、8月10日から24日まで開催する小学生を対象としたIT体験イベント「夏休みこどもIT体験」の内容を報道関係者に公開した。毎年夏休み時期に開催されるこのイベントは、今回で3回目。親子で最新のITサービスを体験してもらい、生活の豊かさと最新技術のつながりを感じてもらうのが目的だ。

 参加費は無料だが、受付は電話での完全予約制。「予約を開始してから2~3週間で全日程の予約が埋まってしまった」(担当者)。残念ながら今から申し込んでも参加できないが、その様子をのぞいてみよう。

 公開イベントに参加したのは、東京・立川市の小学生11人。約80分のITサービスツアーを回る。ツアー内容は、無線ICタグ、パソコンを使ったお絵かきやゲーム、映像合成や衛星画像、最新携帯電話サービスなど。どのコーナーも実際に触れて楽しめる内容となっているため、子供たちも飽きることがない。

 無線ICタグのコーナーでは、ICタグからどのような情報が得られるかを、実際にやってみて体感できる。果物に付いた無線ICタグをリーダーにかざすと、液晶ディスプレイに生産農家の人が映って挨拶が始まる。料理の乗った皿をリーダーに近づけると、卵や小麦といったアレルギー成分が表示される。食育やアレルギーに注意を払う保護者も興味を引かれる内容だ。

 パソコンを使ったお絵かきやゲームは、難しい説明なしに楽しめる。お絵かきは、同社のパソコン用ペイントソフト「水彩」を使って、あらかじめ用意したイラストに色を塗っていく。完成したイラストは、カレンダーに加工されて印刷。イベント終了後にもらうことができる。ここで少し驚いたのは、子供たちの手付き。マウスを操作する手付きが非常に滑らかだったのだ。普段から家庭や学校でパソコンを使っている様子が伺うかがえた。

 子供たちが最も目を輝かせたのは、ユニークな映像合成技術。クマの描かれたプレートを頭の上に乗せると、テレビ画面に映る自分の顔がクマに早変わり。これには「うわぁ!」「すっごい!」と大歓声。技術的には、ビデオカメラでプレートに描かれた画像の中の情報を読み取り、リアルタイムに映像を合成してテレビ画面に表示している。なおこの技術は、同社が提供している携帯電話向け画像認識アクセスサービス「パッとび」でも利用されている。

 本物の駅の自動改札機を、ICチップ内蔵の携帯電話で通り抜ける体感コーナーも大人気。携帯電話で自動販売機のジュースが買えることにも驚いていた。既に実用化されている技術とはいえ、まだ一般には浸透していないため、参加した子供のほとんどが知らなかったようだ。

 このイベントでは、夏休み中の15日間で、約700人の小学生と保護者が最新ITサービスを体感する。ほかにもこのようなイベントがあれば積極的に参加してみるといい。ITに関する好奇心が確実に芽生えるはずだ。