写真1●日本IBM システム製品事業部藤本司郎システムx事業部長(左)、日本AMDのディビッド・M・ユーゼ代表取締役社長
写真1●日本IBM システム製品事業部藤本司郎システムx事業部長(左)、日本AMDのディビッド・M・ユーゼ代表取締役社長
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写真2●日本IBMのブレード型サーバー「BladeCenter LSシリーズ」の新製品<br>AMDのOpteronを搭載している
写真2●日本IBMのブレード型サーバー「BladeCenter LSシリーズ」の新製品<br>AMDのOpteronを搭載している
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写真3●日本IBMと日本AMDは販売提携し、顧客への売込みを強化する
写真3●日本IBMと日本AMDは販売提携し、顧客への売込みを強化する
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 日本IBMと日本AMDは8月2日、PCサーバーの販売で提携することを発表した(写真1)。日本IBM システム製品事業部の藤本司郎システムx事業部長は、「今後は、インテルだけでなくAMDのプロセサをより多くの製品で使っていく。これまで、(AMD搭載製品に対する)顧客ニーズはあるのに、IBMの品揃えは少なすぎた」と宣言。同時に、AMD製プロセサ搭載PCサーバーを売り込む専門部隊を設けたことを明らかにした。

 提携と同時に、新製品も発表した。AMDの64ビット・プロセサ「Opteron」を搭載したラック型PCサーバーを3製品、ブレード型PCサーバーを2製品である(写真2)。従来はともに1製品ずつしかなかったため、今回の発表で、ラック型が4製品、ブレード型が3製品となった。この結果、日本IBM製品としては、ラック型はインテルのXeon搭載機が多いものの、ブレード型ではOpteron搭載製品の方が多くなった。「海外の金融機関を中心にOpteronを搭載したブレード型サーバーを数千台規模で要求するケースが出てきた。消費電力や発熱の面で選択している」(藤本事業部長)といった顧客の要求に応えるためという。

 専門部隊は、PCサーバーを扱うシステムx事業部内に設置した「Cool SWAT」。約10人で構成する。Cool SWATは、日本AMDの担当者とともに、金融、製造、通信といった業界単位で、顧客への売り込みや技術支援を行う(写真3)。この取り組みは、日本法人同士の独自のものである。

 藤本事業部長は、「日本AMDとともに、大量のサーバーを必要とする顧客に対し、消費電力や発熱の面で効率のいい製品やシステムを提供していく」と提携の目的を語る。同席した日本AMDのディビッド・M・ユーゼ代表取締役社長は「日本IBMとの提携で、世界市場に比べて低い日本でのシェアを拡大したい。システム・レベルでの低消費電力と性能の両立を顧客にアピールしたい」と意気込む。