インターネットイニシアティブ(IIJ)は8月1日,ネットワーク管理サービス「IIJ SMFサービス」を順次強化すると発表した。ファイル交換ソフト「Winny」による通信を検知・遮断する機能などを追加する。

 IIJ SMFサービスは,独自開発したネットワーク管理仕様「SMF」(SEIL Management Framework)に基づいて,ルーターの設定・管理を自動的に実行するサービス。そのために,IIJが「サービスアダプタ」と呼ぶネットワーク機器をレンタルする。このサービスを利用すれば,ユーザーは設定・保守作業のために現場に出向く先任者を設ける必要がなくなる。IIJが自社のVPNサービスなどに利用するほか,NTTコミュニケーションズやNECネッツエスアイなどもSMFを利用したサービスを提供中である。

 今回の強化点は4点。(1)管理用のPPPoE(point to point protocol)アカウント設定機能の追加,(2)IPアドレスを動的に割り当てるインターネット接続サービスへの対応,(3)サービスアダプタへのWinny通信の検知・遮断機能の搭載,(4)MACアドレスによるフィルタ機能の搭載--である。

 (1)と(2)は,主にIIJ以外の通信事業者のサービスでSMFを利用しやすくする措置,(3)と(4)はセキュリティ強化策である。(4)は,MACアドレスを登録済みの端末以外は社内ネットワークへのアクセスを認めないといった運用を可能にする。(1)と(2)は8月,(3)と(4)は10月から提供予定。