NHKは2006年7月25日,経営目標として視聴者に示している2006年度の“約束”を公表した。2005年度から経営改革の一環として始めたもので,年度の終了後に第三者の評価委員会によって,達成度を採点してもらうことになっている。

 2年目となる今回の“約束”の特徴は,政府や与党が新たに打ち出した通信・放送政策が色濃く反映されている点だ。例えば,アーカイブス(番組資産)をインターネットで配信できるように準備を進めることが盛り込まれた。NHKは数年前からアーカイブスのインターネット配信を画策していた。6月には政府と与党がまとめた通信と放送改革の合意書でこの計画が認められ,7月7日に閣議決定された「骨太方針2006」で追認された。

 また今年度の“約束”には,2008年度までに国際放送を完全に英語化するとの項目が新たに加わった。このほか,評価委員会から前回の“約束”の達成度を厳しく採点された点について,今年度はそれらを改善する方針が盛り込まれた(詳細は日経ニューメディア2006年7月31日号に掲載)。