番組供給統括会社のジュピターTV(本社:東京都港区,社長:竹岡哲朗氏)がグループ会社を通じてハイビジョン放送への対応を進めている。同社の子会社であるジュピターエンタテインメント(本社:東京都港区,社長:柄澤哲夫氏)は2006年8月1日から,ハイビジョンチャンネル「ムービープラスHD」の提供を開始する。同チャンネルでは,SDTV(標準画質テレビ)チャンネル「ムービープラス」と同様の番組をハイビジョン品質で提供する。柄澤社長は,「ハイビジョンチャンネルを提供することで,ムービープラスのブランド力が高まる」と期待を寄せる。

 また2007年中には,女性向け娯楽チャンネル「LaLa TV」をハイビジョン品質にした新チャンネルの提供を開始する方針だ。このほかにもジュピターTVは,2005年12月から共同出資会社を通じて,ハイビジョン品質のドキュメンタリーチャンネル「ディスカバリーHD」を提供している。

 ただし,ジュピターTVグループがハイビジョンチャンネルを提供しているのは,CATV(ケーブルテレビ)統括会社のジュピターテレコム(J:COM)とメディアッティ・コミュニケーションズの2社だけである。このため現在,ハイビジョンチャンネルの視聴世帯数は100万件弱にとどまっているのが現状だ(詳細は日経ニューメディア2006年7月31日号に掲載)。