スパイウエア対策ツール大手、米ウェブルート・ソフトウェアの日本法人は8月1日、企業向けスパイウエア対策ソフト「Spy Sweeper Enterprise3.1」を発売する。WindowsのAPIを介さずにハードディスクをスキャンする。そのため、rootkitのようにAPIを改変し対策ソフトを逃れる手法を取るスパイウエアも検知できるという。

 米本社のデビッド・モールCEO(最高経営責任者)によれば、「最近のスパイウエアは、rootkitに代表されるように、より発見しにくくなっている」という。例えば、同社が先日発見したスパイウエアは、通常はパソコン内に潜み、ユーザーが金融機関などのWebサイトにアクセスしたことを検知してはじめて、キー・ロガーとして活動し始めた。米シティ・バンクや三井住友銀行などのURLが組み込まれていたという。

 Spy Sweeper Enterprise3.1には、管理サーバーが付属し、システム管理者が、ブラウザから各クライアント・パソコン上のSpy Sweeperを管理する。定義ファイルの更新や、ディスクやメモリーをスキャンする際に使うCPUリソースの使用割合設定、スキャン結果のログ収集などができる。

 Spy Sweeper Enterprise3.1の価格は、10ユーザー版が年間3万1920円から。主に、中小企業をターゲットに販売する。