サイバーエージェントは7月11日,同社が提供しているブログ・サービス「Amebaブログ(アメブロ)」の新システムを稼働した。新システムは,アメブロの利用者同士でメッセージをやり取りするサービス「Amebaメッセージ」を提供するためのもの。

 新システムの特徴は,オープンソースのRDBMS「MySQL」を使い,1サーバー当たり毎秒6000SQLを処理できるという高性能を確保したこと。MySQLが稼働するサーバーは,動作周波数3GHzのXeonプロセッサ2個と4GBのメモリーを搭載している。このサーバーを2台使い,サービスを提供する。

 開発を担当した佐藤真人氏(同社CAネットワーク新規開発局エンジニアG システムアーキテクト)は「商用のRDBMSを同様のサーバー環境で動かしてもせいぜい毎秒1000~2000SQLの処理が限度。MySQLが持つ処理上の特徴を踏まえて,MySQLの使い方やアプリケーション設計を工夫した」と話す。例えば,MySQLにはデータを格納するテーブルの型が複数用意されている。これを処理内容に応じて使い分けた。データの参照には参照処理に優れている「MyISAM」を利用し,データ更新処理には,トランザクション処理機能が使える「InnoDB」というテーブルの型を利用した。

 サイバーエージェントは今回のシステム開発で得たノウハウを,今後他のサービスのシステムを開発していくときにも応用していく。