日本語携帯電話で中国語や韓国語を表示させた画面
日本語携帯電話で中国語や韓国語を表示させた画面
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多言語表示システムの仕組み(大阪府産技研の資料より引用)
多言語表示システムの仕組み(大阪府産技研の資料より引用)
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 大阪府立産業技術総合研究所(大阪府産技研)と大阪外国語大学(大阪外大)は,携帯電話向けの多言語表示システムを開発した。代理アクセスしたサーバーが外国語の文字データを画像に変換することで,携帯電話会社や機種に依存せず,さまざまな国や地域の言葉を表示できるようにすることを目指している。すでに大阪府産技研のサーバー上で試験的にサービスを提供している。

 携帯電話がサーバーにリクエストを送るとサーバーが代理でアクセス,帰ってきた文字データをサーバーが携帯電話の機種に最適な画像に変換して携帯電話に送信する。サーバー側システムはPHP,Apache,GNU Unifontといったオープンソース・ソフトウエアを利用して開発されている。

 現在大阪府産技研のサーバー上で試験的にサービスを提供しており,誰でも使用できる。URLはhttp://tri-osaka.jp/i/m/im/index3.php

 
 大阪府産技研 制御情報系 主任研究員 石島悌氏と大阪外大 国際文化学科言語・情報講座助教授で情報処理センター長の堀一成氏らのグループが開発した。9月に開催される第5回情報科学技術フォーラムで発表が予定されている。

 大阪府産技研 石島氏は「このシステムが,外国人向けの災害発生時の緊急情報提供システムや観光案内システムなどに利用されることを期待している」と話している。

◎関連資料
携帯電話向け多言語テキストビューアの紹介ページ(大阪府産技研)