会見当日は無線デモンストレーション用の臨時列車を運行
会見当日は無線デモンストレーション用の臨時列車を運行
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無線通信が行える車両には上のようなマークが付く
無線通信が行える車両には上のようなマークが付く
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車内では無線通信速度が常時3Mbps以上を示していた
車内では無線通信速度が常時3Mbps以上を示していた
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 2006年7月25日、首都圏新都市鉄道は、つくばエクスプレス開業から試験運用していた、車内および駅構内での無料公衆無線LAN接続サービスを7月31日に終了、今後は商用サービスに切り替えると発表した。8月24日からは、NTTドコモの公衆無線LAN接続サービス「Mzone」で提供する。年内には、NTT東日本が「フレッツ・スポット」の商用サービスを提供する予定だ。

 同社は商用化の理由として、試験運用を繰り返した結果、通信品質の確保にめどが立った点を挙げる。サービスの開始当初こそ、トンネル内や高速移動中、複数乗客の同時接続などで課題を抱えていたが、中継局を増やし、短時間で中継局を切り替える技術を採用したことで通信品質が向上。同時にサービス参加者の満足度が22%から68%に高まったことで、商用化に踏み切った。現在、無線設備を備えた車両は16編成で、ダイヤの約60%を無線対応車両で運行するという。

 通信インフラを提供するNTTブロードバンドプラットフォームは、沿線だけでなく沿線一帯の公共施設や住宅地にも通信エリアを広げていく方針だ。今後は、電車の運行情報や地域情報の配信、遠隔監視などの防犯サービスなど、他社と協業しながらインフラを積極的に活用していきたいという。