弥生は2006年7月25日、16万4304件の顧客情報を外部に流出させたと発表した。流出したのは、2005年11月から2006年1月までに、同社の業務ソフト「弥生会計」「弥生給与」「弥生販売」のバージョンアップに関するキャンペーン情報を書面で通知したユーザーの情報。名義、住所、電話番号、担当者名の4種類の情報が漏洩した。ただし、流出の経路はいまだ判明していない。

 流出発覚のきっかけとなったのは、顧客からの問い合わせ。2006年6月21日に、同社のカスタマーセンターに「弥生にしか登録した覚えのない電話番号に、セールス目的の電話がかかってきた」という問い合わせが入った。その電話をかけた業者に弥生が問い合わせたところ、業者が弥生の顧客リストを入手していたことが分かった。顧客リストを販売したリスト業者にも問い合わせをし、顧客情報の流出を確認した。

 流出した顧客リストは、既に弥生が回収して処分した。このため「これまでのところ大事には至っていない」(同社)という。だが流出経路がいまだ明らかになっていないため、この業者以外にリストが流出している可能性も否定できない。流出経路については現在調査中で、詳細が分かり次第公表するという。

 情報流出の被害に遭った顧客には、弥生が謝罪の文書を送付する。個人情報相談窓口(0120-057841)において電話での問い合わせも受け付ける。さらに今後、調査の進捗状況をWebサイト上に随時公表していくという。