Biz/BrowserのW-ZERO3版
Biz/BrowserのW-ZERO3版
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 アクシスソフトは,Webブラウザ上で業務アプリケーションのリッチ・クライアントを実現するための開発・実行環境「Biz/Browser」に,ウィルコムのPHSを利用したシャープ製のWindows Mobile 5.0端末「W-ZERO3」版を追加,2006年7月25日に出荷した。価格は,50クライアント・ライセンスで40万9500円から。販売目標は携帯電話端末向け市場で1万クライアント。

 Biz/Browserの仕組みを使った業務アプリケーションのクライアントを,そのままW-ZERO3上で実現できる。Webアプリケーション・サーバーからダウンロードしてWebブラウザ上で動作させるクライアント・アプリケーションとクライアント・サーバー間の通信内容はパソコンとW-ZERO3とで共通である。パソコン上で動作するアプリケーション開発ツール「Biz/Designer」を用いて開発したクライアント・アプリケーションは,パソコン上でもW-ZERO3上でも動作する。

 Biz/Browserの最大の特徴は,CRS(Chain Reflection Script)と呼ぶ独自形式のファイルをHTTPでやり取りすることで,リッチ・クライアントを実現する点である。CRSによって,業務ロジックをWebブラウザ上で動作させられるほか,Webアプリケーション・サーバーとの間の通信量と通信回数を抑えて高いレスポンスを確保できる。

 W-ZERO3版以前から,携帯端末向けのBiz/Browserはあった。2004年4月1日に出荷したWindows CE.NET版と,Windows CE.NET 4.2をベースとしたOSであるPocketPC 2003(Windows Mobile 2003 software for Pocket PC)版である。今回のW-ZERO3版は,Pocket PC 2003に次ぐ米Microsoftの携帯端末向け最新OSであるWindows Mobile 5.0版に相当する。