NECビッグローブの佐久間洋代表取締役執行役員専務
NECビッグローブの佐久間洋代表取締役執行役員専務
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 NECビッグローブの佐久間洋代表取締役執行役員専務は、企業向けのネットワーク・サービス事業が同社の成長戦略を支えるとの見通しを示した(写真)。その中核となるのが、インターネットを使った情報配信システムの構築や運用を手掛ける「プラットフォームサービス事業」だという。

 NECビッグローブは、NECのISP事業部門が7月3日付けで分社したもの。同社は新会社発足に当たり、3本柱の事業計画を策定した。プラットフォームサービス事業はその一つ。そのほかに、従来からの「ISP事業」と、動画などのコンテンツを配信する「ブロードバンドメディア事業」がある。

 この三つの事業の中で、プラットフォームサービス事業を今後の一番の成長事業と位置づけているのは「NGN(次世代ネットワーク)の普及で、企業のニーズが拡大する」(佐久間氏)と目論んでいるからだ。例えば通信事業者各社が帯域を保証したNGNを提供するようになれば、ユーザー認証機能付きの顧客向け情報提供サービスを始めようとする企業が増えるという。この際、NECビッグローブの強みは「ISP事業やブロードバンドメディア事業で提供してきたネットワーク基盤、ユーザー認証やコンテンツ管理などの技術・運用ノウハウを生かしてサービスを提供できる」(同氏)ことだというのだ。

 佐久間氏はNGNの普及を2008年ごろと見込む。同社の売り上げのうち、ISP事業が全体の5割以上を占めるが、今後はプラットフォームサービス事業が急成長する。「2010年ぐらいには、もしかすると三つの事業部門のなかで一番大きくなるぐらいに成長するかもしれない」(同氏)という。