NTTの橋本信・常務取締役第二部門長次世代ネットワーク推進室長(左),有馬彰・取締役中期経営戦略推進担当(右)
NTTの橋本信・常務取締役第二部門長次世代ネットワーク推進室長(左),有馬彰・取締役中期経営戦略推進担当(右)
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 NTT持ち株会社は7月21日,次世代ネットワーク(NGN)のフィールド・トライアルで採用するインタフェース条件を開示した。NGNのトライアルは12月から開始する予定。インタフェース条件の公開と同時に,情報家電ベンダーやサービス・プロバイダ,通信事業者などの参加募集も開始した。

 インタフェース条件は,ネットワーク間を接続する「NNI」,アプリケーション・サーバーとネットワーク間を接続する「SNI」,ユーザー端末とネットワーク間を接続する「UNI」――の3カ所について公開する。詳細は,NTT持ち株会社とNTT東西地域会社のWeb上の資料で開示している。

 各インタフェースで使うプロトコルはITU-T(国際電気通信連合の電気通信標準化部門)やIETF(Internet Engineering Task Force)の国際標準,TTC(情報通信技術委員会)の国内標準に準拠。インタフェースで交換する情報は,ユーザー発着信の電話番号,音声や映像などのメディア種別,コーデック種別など。

 フィールド・トライアルで提供する機能は,インタラクティブ(双方向)通信機能,ユニキャスト(片方向,一対一)通信機能,マルチキャスト(片方向,一対多)通信機能,ISP接続機能,イーサ通信機能の5種類。それぞれに想定している用途があり,例えばインタラクティブ通信機能は0AB~J電話番号が使えるIP電話やテレビ電話,ユニキャスト通信機能とマルチキャスト通信機能はコンテンツ配信などを挙げている。

 フィールド・トライアルへの参加者集めは,「非公式には,既に多くの企業から興味を持って打診をいただいている。国内の大手家電メーカーの多くは参加すると見込んでいるし,海外メーカーからも個別に問い合わせをいただいている」(橋本信・常務取締役第二部門長次世代ネットワーク推進室長)と自信を見せた。