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【IT Japan 2006】日立の篠本執行役専務、ITガバナンスへの取り組みを語る

2006/07/20
小野口 哲=日経コンピュータ
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 日立製作所の篠本学 執行役専務 情報・通信グループ長&CEO は7月20日、都内で開催された「IT Japan 2006」で講演、企業を取り巻く環境の変化に対応しながら持続的な発展を続けるには、経営とITの融合が必然であるとし、日立グループのこれまでの取り組みを紹介した。

 SOX法や個人情報保護法といった社会的要請や、知識社会の到来、圧倒的スピードの技術の進化などによって、ITの役割が変わりつつあると篠本氏は指摘する。今や、効率化の道具という位置付けから、企業価値を高め継続的に発展し続けるために不可欠な要素になっていると語る。

 日立グループもよりITを活用するため、2003年度から3年間の中期経営計画でITガバナンスへの取り組みを進めた。この3年間で、(1)COSOやITILなどの国際標準のフレームワークの採用、(2)システム運用の手順書やチェックリストなどのテンプレート化、(3)ネットワーク統合やIT組織の集約、などを実施した。(2)のテンプレート化の推進により、IT支出を200億円削減したほか、(3)の取り組みでシステム運用費を02年度と比べ約3割削減できたという。

 04年からはSOX法対応による内部統制整備に取り掛かった。04年1月にはプロジェクトが発足、05年4月からは日立グループ内で仮運用に入った。そして今年4月からは本番運用を始めている。全体(企業レベル)の統制の整備と、各業務プロセス・レベルの統制の整備を同時に進め、培ったノウハウを内部で蓄積。これをユーザー企業へのコンサルティングに役立てる考えだ。

 全社的に採用を発表して話題になったシンクライアントについては、HDDがないことによるセキュリティ面で効果が出ているほか、フリーアドレス制を導入するといったワークスタイル面の改革にもつながると話す。同社の東京・大森のオフィスでは営業とSEを対象にフリーアドレスを導入、スペースの有効活用や、コミュニケーションの活性化、業務効率の向上などさまざまな効果が出ているという。

 篠本氏は、日本のIT技術で今後世界に伍していけるものがあるのかという問いに対して、「ユビキタス関連技術」、「高信頼、高性能」、「統合サービス・プラットフォーム」の三つを挙げた。

 ユビキタス関連としては、RFID、指静脈認証などのデバイス、自動車向けの組み込みIT技術などを例に挙げた。この分野で日本は世界をリードしており、今後も重要視しなくてはならないと篠本氏は力説する。高信頼、高性能については、過剰だと指摘されても、ここにこだわって日本は差異化を図ることが肝要という見解を示した。同社の「BladeSymphony」に代表される統合サービス・プラットフォームは、欧米の水平分業型の発想からは出てこないものだが、今後は着実に広がっていく考えであり、日立は本腰を入れて取り組むことを改めて表明した。

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