ウィザー ジャパンはデジカメからパソコン側のUWBユニットへデータ送信をするデモを披露
ウィザー ジャパンはデジカメからパソコン側のUWBユニットへデータ送信をするデモを披露
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 総務省は国内でUWB無線機器を利用可能とするため、電波に関する省令を改正する。7月下旬をめどに公布・施行する。UWB(ウルトラワイドバンド)は10m以内の近距離で、パソコンや周辺機器、家電を無線接続する技術。従来の有線接続と同等の数100Mbpsという通信速度が無線で実現できる。USBケーブルなどを置き換える無線技術として注目されている。

 総務省が示した技術基準によるとUWBの利用は屋内のみ。使用する周波数帯は3.4G~4.8GHzと7.25G~10.25GHz。ただし3.4G~4.2GHzの帯域では、将来の第4世代移動通信システムでの利用が見込まれていることから、干渉を軽減する機能の搭載が必要となる。

 実際のUWB製品として、2006年末からはパソコンの周辺機器が登場する見通し。7月19日から東京ビッグサイトで開催している無線技術の展示会「ワイヤレスジャパン2006」の会場では無線チップセットを開発しているウィザー ジャパンが、デジカメやビデオカメラからUWBでパソコンに映像を送るデモを実演。パソコン側ではUWBの通信ユニットをUSB端子に装着する。通信速度は現状で実効40Mbps、将来のチップセットでは実効100Mbpsを実現できるという。「まずはUSBハブといったパソコンの周辺機器から製品化されていくだろう」(ウィザー ジャパン)という。