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 NTTドコモは7月19日,東京ビッグサイトで開催中のWIRELESS JAPAN 2006で,FOMAと省電力無線通信規格のZigBeeを利用した家庭用遠隔監視システムの試作機を公開した。監視用カメラや各種センサーの通信にZigBeeを利用することで,後から監視カメラの数を増やすような場合でも配線工事が不要という特徴を持つ。今後,市場の反応を調査したうえで協業業者と商品化を検討するという。

 同システムは,監視カメラやドア,窓に設置するマグネット式侵入検知センサーなどの監視機器と,それらを集中管理して必要に応じてユーザーのFOMA端末に通知する「セキュリティ・サーバー」で構成される。監視機器とセキュリティ・サーバーは,同一家屋内などの比較的近い範囲に設置することを前提にZigBeeで通信する。異常を検知すると,セキュリティ・サーバーはあらかじめ登録したユーザーのFOMA端末に電話で通知する。ユーザーは,FOMAのテレビ電話で監視カメラの映像,音声を確認したり,DTMF(プッシュ音)でセキュリティ・サーバーの設定を変更したりできる。

 このほか,ユーザー側からセキュリティ・サーバーに電話をかけてセキュリティ・サーバーの設定を変えたり,各種監視機器の監視開始/停止などを指示する機能も用意する。今後,ZigBeeに対応した家電製品が登場すれば,それらを集中管理するサーバーとしての利用も見込めるという。

 セキュリティ・サーバーの試作機は,FOMA端末用のCFカード・スロット,コンポジット映像入出力端子,モノラル音声入出力端子などを備えており,監視カメラには市販のビデオ・カメラなどを利用できる。寸法は,幅149ミリ×高さ54ミリ×奥行き170ミリ。