テレビのスピーカに携帯電話をかざして音を取り込み
テレビのスピーカに携帯電話をかざして音を取り込み
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アプリで処理すると音に埋め込まれたURLを表示する
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 WIRELESS JAPAN 2006のNTTドコモ・ブースでは,音に埋め込んだ“情報”を読み取る新技術を実演している。音を携帯電話で受信して信号処理することで,音に埋め込まれたテキスト情報などを再生できるもの。テレビやラジオなどの音に誘導したいURLを埋め込むと言った使い方ができる。「一般へのお披露目は始めて」(説明員)という。

 多重方式にOFDM(直行周波数分割多重)を用いることから「音響OFDM」と呼ぶ。1kbps程度の情報を音に埋め込むことができ,1秒の音を採取することで100文字程度のテキスト情報を受信できる。元となる音の高域部分をカットし,OFDMの変調信号に置き換える。その際に,元の音に近づくようにOFDMのサブキャリアの強さを調整し,音質の劣化を抑えている。

 デモでは,発表したばかりのWindows Moblie端末「hTc Z」を使い,専用アプリケーションでテレビの番組の音を「録音」。1秒程度の音を録音して信号処理を施すと,音に埋め込まれたURLが表示される。処理時間は2秒程度でストレスは感じないレベルだった。テレビやラジオなどの放送だけでなく,街頭や店頭でのURL告知などにも応用できるという。