ソフトバンクは7月18日,米クアルコムが開発した携帯端末向け放送技術「MediaFLO」の技術調査,新サービスの企画・提供を目的とする企画会社を設立したと発表した。

 新会社の名称は「モバイルメディア企画」。資本金は1000万円でソフトバンクが全額出資。代表取締役には,ソフトバンクBBの常務取締役でありボーダフォンの専務執行役技術統括本部長(CTO)も務める宮川潤一氏が就任した。

 MediaFLOは,米クアルコムが開発した携帯端末向けの放送技術。携帯電話とは別の放送用周波数を使って映像を配信する。リアルタイム放送と蓄積型放送を組み合わせたサービスを提供でき,米国では米ベライゾン・ワイヤレスがMediaFLO技術を利用した放送サービスを2006年末に始める予定である。

 ソフトバンクが設立した新会社では,今後ソフトバンクの携帯電話事業向けに,MediaFLOを用いた放送サービスの企画・提供を検討する。また,2011年以降に停波する地上波アナログテレビ放送の周波数の活用を検討する総務省の「VHF/UHF帯電波有効利用作業班」などにも,積極的にかかわっていくという。

 なお日本国内でのMediaFLOの動きに関しては,2005年12月にKDDIとクアルコムジャパンが企画会社「メディアフロージャパン企画」を設立している。