カブドットコム証券の齋藤正勝社長
カブドットコム証券の齋藤正勝社長
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 ネット専業証券大手のカブドットコム証券は、今秋までに国際規格「ISO20000」の認証を取得する。「既に審査は終わっている。あと2カ月程度で取得できる見込み」(齋藤正勝社長)という。

 ISO20000はITサービスマネジメントについての規格で、英国標準「BS15000」を基に、2005年12月に国際規格として制定された。ITサービスの運用管理方法を13のプロセスで定義。狭義のシステム管理にとどまらず、顧客とのサービスレベルの合意や、ITにかかわる予算管理など、情報システム部門外との関係も含めた幅広い内容を規定している。

 国内ではNECなどのITベンダーがISO20000の認証を取得しているが、情報システムの利用企業側の取得例はまだほとんどない。カブドットコム証券のISO20000取得は、金融業界初になるとみられる。

 齋藤社長は、「顧客からお金を預かっている以上、相応の内部統制が必要。ただし、こうした守りに関することは目標が分かりにくいため、具体的な目標として、これまでにもISO9001やISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)などの認証を取得してきた。(ISO20000によって)情報システム部門に対するチェック機能をさらに強化したい」と説明している。