「REAL IT PLATFORM」を発表するNECの矢野薫社長
「REAL IT PLATFORM」を発表するNECの矢野薫社長
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 NECは7月18日、企業向けITプラットフォームの開発方針「REAL IT PLATFORM」を打ち出すとともに、二つのサーバー新製品を発表した。「NGN(次世代ネットワーク)が普及することで、企業のIT環境が変わっていく」(矢野薫社長)と見込む。すでに全社を挙げてNGN事業に取り組むことを発表済みだが、今回、その企業ニーズに即した製品を提供していくことを、社内外にあらためて宣言した。

 開発方針のREAL IT PLATFORMでは、NECが取り組む技術・開発領域を、「柔軟」、「安心」、「快適」という顧客ニーズを意識した三つのキーワードに沿って分類した。「柔軟」は、仮想化技術を中心に据え、システムの拡張性を高めること。「安心」は、冗長化技術などでシステムの信頼性を高めること。「快適」は、運用管理ツール「WebSAM」や「SigmaSystemCenter」を中核とした運用の簡便さの向上や自動化・自律化である。

 同社は、今回発表した二つの新製品を、REAL IT PLATFORMのビジョンに沿った製品提供の第一弾と位置づけている。

 その一つは、デュアルコアのItanium2プロセサ(開発コード名Montecito)を搭載する基幹業務向けサーバー「NX7700i」の新機種だ。特徴は、ハード部品の二重化を進めて信頼性を高めたことや、自社開発した「A3(エーキューブ)チップセット」を搭載し、システム性能を従来機比で最大2.2倍に高めたこと。

 もう一つの新製品は、デュアルコアのXeon5100シリーズ・プロセサ(開発コード名Woodcrest)を搭載する新ブレード・システム「SIGMABLADE」である。サーバーやネットワークに加えて、ストレージまで統合し、同社はこれをミッドレンジからハイエンドのブレード・システムと位置づける。SIGMABLADEでは、1ブレードに最大6枚のI/Oボードを搭載できるほか、複数きょう体にまたがって、負荷に応じてブレードとI/Oボードの組み合わせを変更できる新開発のフローティングI/O機構も利用できる。