中小企業向け会計ソフトのASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)サービス「ネットde会計」を提供するビジネスオンライン(東京都中央区、藤井博之社長)は8月1日から、ネットde会計を家電量販店や書店経由で販売する。アクセス用のCD-ROMを同梱したパッケージとして店舗販売するが、サービスは従来通りASP形態で提供する。価格は、年間利用料込みで4万2000円。
ネットde会計がターゲットとするのは、従業員数が20人以下の中小企業。ユーザー企業は、インターネットに接続する環境さえあれば、ネットde会計のサービスにアクセスし、帳簿入力や会計処理ができる。藤井社長は「当社がターゲットとする中小企業は、経理業務を税理士に任せているところが多く、容易に会計データを税理士と共有できるASPサービスのメリットが大きい」と話す。
ネットde会計は、都道府県商工会連合会が標準ソフトとして採用し、「ネットde記帳」のサービス名で、都道府県ごとにシステムを構築・運用して会員企業にサービスを提供している。ビジネスオンラインは、商工会にASPサービスを行うためのライセンスを提供しており、現在、6万5000社が利用しているという。
一方で、ビジネスオンライン自らがサービスを運用して直販してきたネットde会計のユーザー企業数は、3000社にとどまっている。今回、量販店経由での販売に乗り出すことで、拡販を目指す。藤井社長は「これまでは当社のサービスには知名度がなく、商工会を通じた販売に注力してきた。ユーザーが増え、当社の知名度も向上したので、今後は、直販や量販店を通じたネットde会計の拡販にも力を入れていく」と話す。
ビジネスオンラインは今年度、パッケージ版のネットde会計を、5000本販売することを目指す。