Netezza Performance Server 8150z
Netezza Performance Server 8150z
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 NECは,DWH(データ・ウエア・ハウス)の処理に特化したアプライアンス「Netezza Performance Server」(NPS)を,2006年7月14日に出荷した。専用のアーキテクチャを用いて高速に検索できるのが特徴である。価格は4000万円(税別)から。販売目標は今後3年間で50システム30億円。開発会社は米Netezza。現在NECが出荷中のDWHソフト「Red Brick Warehouse」の上位版と位置付ける。

 Netezza Performance Serverは,DWHの構築に必要なサーバー機,ストレージ,データベース管理システム(DBMS)を1台にまとめたアプライアンスである。汎用のサーバー機やDBMSを組み合わせるよりも高速に検索できるという。DWH専用機であるため性能のチューニングなどの作業が必要ない上に,専用のアーキテクチャを採用して検索を高速化した。

 Netezza Performance Serverのアーキテクチャは,非対称型超並列処理(AMPP:Asymmetric Massively Parallel Processing)と呼ぶ。DBMSを動作させる1台のSMP(対称型マルチプロセッシング)機の背後に,MPP(超並列処理)型で動作するインテリジェントな複数のディスク・ストレージを接続する。個々のディスクはデータ検索を実行する専用のコンピュータ「SPU」と対になっている。

 製品ラインアップは全6種類。エントリ機種「NPS 5200」はデータ容量1.5T~3.0Tバイト,最上位機種「NPS 8650z」はデータ容量5.5T~33.0TバイトのDWHに適する。NECでは,容量5.5Tバイトの中位機種「NPS 8150z」を用いて,NPSの性能を検証した。112台のSPUを搭載する8150zでは,8150zと同一のサーバー機と従来アーキテクチャを組み合わせたシステムと比べて50倍の検索速度が得られたとしている。

 NECは,日本ユニシスに次ぐ2社目の販売代理店である。米Netezzaの日本法人である日本ネティーザは,販売代理店経由での間接販売を原則とするが,同社のSIパートナである電通国際情報サービス(ISID)が受注した案件に関しては日本ネティーザがユーザー企業にNPSを直販する。直近では,モスフードサービスがISID経由で日本ネティーザにNPSを発注した。