NTTPCコミュニケーションズは、低価格を売りにしたVPN(仮想私設網)サービスを7月31日に拡充するのに伴い、中小企業への販売を強化する。このために、業務アプリケーションやセキュリティのソリューションを持つソリューションプロバイダとの協業の強化に乗り出す方針だ。

 NTTPCが拡充するのは、「セキュア・インターネットVPN」ユーザー向けのサーバー運用管理サービス「VPN-Solo」。NTTPCのデータセンター内でサーバーのホスティングや監視、保守、トラブルシューティングなどを月額7万5000円(1年契約の場合)から請け負う。

 VPN-Soloの投入に合わせて、NTTPCはASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)サービスなどのソリューションを提供するパートナーの開拓に乗り出す。メールなどの監査/セキュリティから、会計/営業支援などの業務アプリケーションまで、幅広くパートナーを募集。「顧客がアプリケーションのリストから選択して利用できるイージーオーダー」(ネットワーク事業部ビジネスソリューション部の齋藤壽勝部長)の体制を早期に整え、中小企業への販促に弾みを付けたい考えだ。

 VPN-Soloと合わせて、回線メニューも増やした。既存の低価格IP-VPNをより安価にした「セキュア・インターネットVPN-Light」を7月3日に開始。販売パートナーには、大企業の小規模拠点向けに加えて、中小企業への販売強化を呼びかけていく。セキュア・インターネットVPN-Lightは、冗長構成の一部を省くことで、既存の「セキュア・インターネットVPN」より料金を最大35%安くしたサービスである。

 現在、セキュア・インターネットVPNを積極的に販売しているのはNTTPCの代理店200社のうち20~30社。NTTPCは、アプリケーション分野のパートナーが集まり次第、販売パートナーへのアプリケーションの紹介や、両社の連携を促す活動にも着手する考えだ。