写真  トレンドマイクロの黒木直樹上級セキュリティエキスパート
写真  トレンドマイクロの黒木直樹上級セキュリティエキスパート
[画像のクリックで拡大表示]

 トレンドマイクロは7月13日,URLフィルタリング・ソフトの最新版「Trend Micro InterScan WebManager 5.0」(ISWM)を発表した。7月20日から出荷を開始する。

 ISWM最新版は,スパム・メールに記載したURLをクリックさせて金銭を詐取する詐欺サイトに導く「ワンクリック詐欺」への対策を強化。URLリストの収集と分類を手がける専門会社,ネットスターが運営するURL収集センターのURLデータベースの更新頻度をこれまでの1日1回から1日3回に増やし,次々に開設される詐欺サイトを迅速に告知できるようにした。

 旧バージョンではデータベース更新中にURLフィルタリング機能を稼働させられなかったが,最新版ではこれを克服。使用中のデータベースとは別のメモリー空間に最新のデータベース・ファイルを展開させる“2重化”によって,URLフィルタリング機能を使いながら,データベースを更新できるようになった。

 トレンドマイクロが2006年3月に実施した「インターネット利用動向調査」によると,インターネット利用者のうち,ワンクリック詐欺のサイトに誘導された割合は8.1%。黒木直樹上級セキュリティエキスパート(写真)は,欧米に比べて日本ではワンクリック詐欺の件数が多く,日本独自のネット詐欺であると指摘し「日本でワンクリック詐欺が多いのは文化的な理由なのかもしれない。振り込め詐欺のサイバー版と言えるだろう」と語った。

 最新版の価格は30アカウントの場合に税別23万8000円。販売目標は1年間で7億円としている。