「ビューカード会員登録」縛りをなくしてモバイルSuicaユーザーの増加を狙う
「ビューカード会員登録」縛りをなくしてモバイルSuicaユーザーの増加を狙う
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 東日本旅客鉄道(JR東日本)は2006年7月13日、携帯電話を利用した電子マネーサービス「モバイル Suica」のチャージ方法として銀行口座を利用できるようにすると発表した。さらに、JR東日本のクレジットカード「ビューカード」への登録をしないでもモバイルSuicaを利用できる「EASY モバイル Suica」も開始する。サービス開始は2006年10月の予定。

 銀行口座を利用する「銀行チャージ」は、みずほ銀行、三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行の3行のいずれかに口座を所有し、かつモバイルバンキングの申し込みをしたユーザーが対象(ただし、三菱東京UFJ銀行に関しては、サービス開始当初は旧東京三菱店の口座所有者のみに限られる)。モバイルバンキングとは携帯電話で残高照会や振り込みなどができるサービスのこと。モバイルSuicaのチャージの際に、銀行名を選択し、Suicaチャージ用口座に入金することでチャージが可能になる。1000円単位で1回1万円までチャージができる。銀行チャージはパソコン内蔵のリーダー/ライターなどを利用してオンラインバンクからチャージすることはできない。

 EASY モバイル Suicaは、JR東日本のクレジットカード「ビューカード」への会員登録をしなくても利用できる新しい会員形態だ。チャージは「NEWDAYS」や「ファミリーマート」の一部店頭で現金で行うほか、銀行チャージでも可能。

 2006年1月から開始したモバイルSuicaサービスの会員数は現在約10万人。「会員数は順調に増えている」(JR東日本)とはいうものの、同社が目標としている「2007年3月までにユーザー数を100万人にする」ためには、サービスのてこ入れが必要だった。開始当初は対応する携帯端末の少なさが指摘されたが、2006年7月3日には、NTTドコモとKDDI合わせて20種類以上の端末が対応となった。年会費(500円)を支払ってビューカードへ会員登録させることも会員増の足かせとなっているとみられていたが、これも必要ないサービスを今回導入した。対応端末が増え、サービス申し込み時の敷居を低くしたことで、JR東日本はモバイルSuicaのさらなるユーザー数増加を狙う。